十念寺

【開山上人】:良岌上人

【開山年】:文禄元年(1592)

【御本尊様】:阿弥陀如来立像(三尊仏)

【由緒・縁起等】:浄土宗名越派の本山である下野大沢(現在の栃木県芳賀郡益子町)円通寺の末寺として、文禄元年(1592)、良岌善龍上人により開創された。もともと庶民信仰の報恩念仏道場として開初されたささやかな寺であったが、次第に興隆に向って寺運の展開を見るに至り、元禄2年(1689)には、芭蕉が「奥の細道」の旅で須賀川に滞在した際に当山に参拝し、その足跡を後世に残している。後の安政2年(1855)須賀川の女流俳人市原多代女により、芭蕉田植唄の句碑が建てられた。
寺は寛政9年(1797)に火災に遭い、本尊、過去帖の一部と庫裡を残して焼失。文政3年(1820)に再建するが、天保7年(1836)再び出火し諸堂を焼失した。その後、住職三代に亘る寺壇の苦心と努力とによって、明治10年(1877)現在の本堂がようやく落成となった。

【指定文化財】:芭蕉の句碑、市原多代女の句碑

寺院情報
寺院番号 08-073
山号 来迎山
院号 白道院
寺号 十念寺
所在地 〒962-0843 福島県須賀川市池上町101番地
TEL 0248-73-2216