築三百年以上の旧本堂を改築する話が出たのが二十年ほど前。議論に議論を重ね総檀中一丸となって「平成大造営」と名をうち、寺地を全面移転し八百坪の境内に足かけ三年の歳月とおよそ三億円を要し、威風堂々の「新」十輪寺が完成し、平成十六年春四月盛大に落慶式を挙行しました。

念声山十輪寺は、伝に「奈良時代良弁上人開基、爾後衰微せしを貞享二年（一六八五年）誓誉可清上人、念声山地蔵院十輪教寺を中興す」とあり、解体した本堂屋根の鬼瓦には「安永」の銘があり本堂は約三百年の風雪に耐えたことが明らかになりました。

十輪寺は「こころのふるさと」として広く門戸を広げ、檀家さんはもちろんのこと、どなたにでも気軽においでいただけるよう心がけております。近隣住民の方には、地蔵盆の大数珠回し・除夜の鐘などにお気軽に参加いただけるようお誘いし、地蔵盆では大数珠にあふれる六十人余り・除夜の鐘では約百人・毎月十日の心のそうじ日は二〜三十人と笑顔いっぱいのお寺です。ふっと立ち寄られた方にも気軽にお寺を参拝いただいております。