青蓮寺
中将姫遺跡 ひばり山青蓮寺略縁起
奈良朝天平宝宇4年(760)横佩の右大臣、藤原豊成卿の息女、中将姫が、継母のざん言によって14才の身をもってこの山に配流せられたが、武士嘉藤太の情により危きを助けられここに草庵を結び「なかなかに山の奥こそ住みよけれ、草木は人のさがを言わねば」と、閑居練行2年6ヵ月ひたすら念仏三昧の生活をおくられた。そのうち父君遊猟に来られ、不思議の再会を得て奈良の都へ帰館されたが、菩提の志止みがたく遂に当麻寺に入りて出家剃髪の身となり法如尼と仰せられた。それより彼の有名な当麻曼荼羅を感得されて後、19才の夏再びこの山に登り、一宇の堂を建立して、自らの影像と、嘉藤太夫婦の形像を手づから刻み安置して日張山青蓮寺と名づけ永く尼主の道場とされた由緒ある山寺である。
尓来はるかに1200年の星霜を経て、幾多の変遷まぬがれず、現今の堂宇は天明4年の火災につぎ文化12年の水害の後、弘化4年に建立せられたものであるが数々の遺物と、嶺の松風、渓の清流は昔ながらに中将姫にまつわる哀れにもゆかしい物語りを伝えて今日に至っている。
寺院情報
寺院番号 | 30-096 |
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山号 | 日張山 |
院号 | 成就院 |
寺号 | 青蓮寺 |
所在地 | 〒633-2223 奈良県宇陀市菟田野宇賀志1439番地 |
TEL | 0745-84-2455 |
FAX | 0746-39-9168 |