西蓮寺

当山は初め橋津村(今の上橋津)にあり、天台宗の寺であったという。
天正12年(1584)11月、吉川元春が馬の山に陣し、羽衣石城主南条元続と戦った時、この地に火を放ったので堂舎も記録も焼失した。
その後慶長18年(1613)に湊村(今の地)に移る。開山上人は覚蓮社本誉春道和尚で、宗門興隆の為当国に下り、当寺に住すること35年、寛永13年に示寂す。春道和尚は知恩院32世雄誉霊巌上人の弟子であるという。
後正保2年(1645)に鳥取藩のお倉が創設されるに至って、年貢米の輸送などに従事する人達で村も一段と活性化し、享保年中当山10世岸誉上人の代に本堂建立され、さらに第14世中興真誉演雅上人が山内の諸堂を整えて現在に至る。
また本堂前に宝暦7年(1757)に建立された全高5.5mの延命地蔵菩薩大石像がある。造立当時、台座の上に1人で立っておられたなど不思議な伝説があり、その霊験のあらたかさに今なお多くの信仰がある。毎年8月23・24日の地蔵盆には、近郷の老若男女でにぎわう。

寺院情報
寺院番号 34-028
山号 臺方山
院号 浄土院
寺号 西蓮寺
所在地 〒682-0702 鳥取県東伯郡湯梨浜町大字橋津252番地
TEL 0858-35-3610
FAX 0858-35-5500