開山は大本山善導寺よりお迎えした浄誉念西上人であります。菊池氏第２４代政隆公を開基となし宗祖法然上人に依って独創せられた選択本願念仏の信仰の道場として、約５００年の歴史を誇るお寺です。
開基以来、法灯高く輝き、この地方の念仏信仰の中心となり、民衆を教化する事多大で有りましたが、明治政府発足当時、徳川家康像及び位牌・安置せる刀等が廃仏毀釈の口実となりついに廃寺の憂き目に遭いました。その折に寺宝、動産、不動産、古文書等、強制売却にて殆ど散逸しました。再興がなかなか許されず、檀信徒の相談を重ね、熊本市知足寺町に在りし知足寺再興の名目にて再興を果たしました。故に、極楽寺を知足寺と改称しました。極楽寺の名は通称として、今も残って居ます。
口伝に依れば、菊池家の夫人の菩提寺として建設され、明治３２年再興。飛永厚禅上人が中興一世となって居られます。母堂の菩提を弔う為に出家した二世高田瑞誉上人が、遠く長崎県平戸の大島より入寺鋭意宗門の隆昌、寺門の復興に尽力し三世明誉へ継承、現在四世（極楽寺創建から第二十一世）誓誉尚正が法灯を守らせて頂いて居ります。