平氏ゆかりの定義如来を祀る

みちのくの豊かな自然と近代的な町並みが美しく調和する仙台。その中心を通る青葉通りを車で西に走ると、約1時間で色づく紅葉の中に極楽山西方寺の五重塔が見えてくる。この寺は浄土宗では珍しく祈祷(きとう)を行う寺で、多くの信者が訪れる。

平安末期の武将平重盛が平和祈願のため、中国の欣山寺に黄金を寄進したのに対し、阿弥陀如来の画像宝軸が送献された。壇の浦の戦いで平家は敗れ、重盛の重臣であった平貞能(さだよし)は重盛の遺命で、宝軸を守るために源氏の追討を逃れ、名を定義(じょうぎ)と改め、隠れ住んだ。建久9年(1198)、貞能は60歳の生涯を閉じたが、従臣らが墓上に小さな堂を建てて宝軸を定義如来(じょうげにょらい)としてまつった。宝永3年 (1706)に従臣の子孫であった早坂源兵衛が出家し(観蓮社良念上人)、その宝軸を本尊に寺を創建。現在は本尊は秘仏となり、旧暦正月7日を始め、年4回の御開帳がある。

この寺で祈祷が行われるようになったのはごく近年で、19世住職の当時、地元漁師が網を仕掛けるたびに流されるので、定義如来に願を掛けたところ、網は流される事も無くなり、大漁であったという。それ以来漁師たちが、大漁の感謝を込めて定義如来に手を合わせた。それが祈祷の始まりだという。

霊験あらたかな定義さまには、定義講、地元漁師、農家の人々が正月や田植え前に豊作を祈願するため各地より訪れる。また子授け、安産祈願も多いという。山内には五重塔をはじめ茶席やすらぎ、天皇塚、長命水、定義玉手箱など見所は多い。

浄土宗新聞平成4年10月号より記載

霊場・御朱印
  • 御朱印
寺院情報
寺院番号 07-001
山号 極楽山
寺号 西方寺
所在地 〒989-3213 宮城県仙台市青葉区大倉字上下1番地
TEL 022-393-2011
FAX 022-393-2013
URL http://www.johgi.or.jp/