大仙寺

当山は総本山知恩院末、金谷山(キンコクサン)宝池院大仙寺と称す。

室町時代の永享元年(1429)曇冏(ドンケイ)の開基。当初境内は東西35間、南北74間の除地(よけち)であり、別に隠居寮道心寮の二寮を有していた。

春日山時代は、吉田周防(すおう)入道の菩提所であったが後、酒井家の菩提所となった。

元和2年(1616)10月、酒井左衛門尉家次(さえもんのじょういえつぐ)が高田城第2代城主として10万石を領して入府、長子忠勝が信州松代へ転封までの2年6ヶ月の間当山が菩提寺となる。家次藩主たること1年6ヶ月、55歳にて薨去の際、葬儀を執行し解脱号を授与。幾度かの火災で文献資料を焼失、詳細は不詳。
門柱横の3メートル余の高さを誇る名号石は、念仏の行者徳本上人(1758−1818)が当山での教化の記念として文化14年(28世善超代)建立された。

徳本上人は紀伊の国日高の生まれ、不断念仏に精進し大乗仏教の奥義を究めてから各地を巡錫、多くの人達に法然上人の念仏の教えを広めた。

文化13年(1816)8月、59歳の時越中から糸魚川を経て当山に錫を留め、自筆や木版刷りの名号を施与し日課念仏を誓約させた。
南無阿弥陀仏の名号石はこの時の感激が結集されたもの。

◎いとま乞ひ生まれた時の約束ぞただ行き先は弥陀に任せよ
◎南無阿弥陀仏いま臨終と唱ふればこれに過ぎたる用心は無し

寺院情報
寺院番号 17-008
山号 金谷山
院号 宝池院
寺号 大仙寺
所在地 〒943-0825 新潟県上越市東本町一丁目2番25号
TEL 025-523-6217
FAX 025-523-6217