曼陀羅寺

当寺は、鎌倉時代中期末建治年中(1275〜78)鎌倉光明寺三世の弟子、則阿良脇上人によって開創されました。

当寺の由来を記録する寺誌によると、奈呉の浦の沖合の海中に夜毎怪光を発する物があり、浦長大井清平が網を仕掛け海中よりその光源を引き揚げたところ、古い寄木中法華経曼陀羅22軸が収められていた。この海中出現の『曼陀羅』を護持する為に小庵を建て、自ら剃髪し名も満海と改めお護りしておりました。

則阿良脇上人は信州善光寺に参籠し別時念仏を勤められて後、念仏弘通の為北陸路に行脚の途中、この地にて満海と出会います。法然上人念仏易往の法門を則阿上人より聞くほどに満海は上人の篤信者となり、庵を上人に譲り、上人はこの庵を『曼陀羅庵』と称し、念仏の弘通に励まれました。

よって、当寺では開基を満海、開山を良脇上人とし、後に放生山具徳院曼陀羅寺と改められ現住職が34世として法灯を継承しています。
注)この海中出現の法華経曼陀羅は現在、富山市八尾町の本法寺に所蔵されています。

また、当寺境内には新湊天満宮があります。慶長17年(1612)、加賀二代藩主前田利長公の眼病の平癒祈願のお礼に利長公より贈られた菅原道真公肖像画を、ご神体として社殿を建立し現在に至ります。

寺院情報
寺院番号 18-010
山号 放生山
院号 具徳院
寺号 曼陀羅寺
所在地 〒934-0013 富山県射水市立町11番35号
TEL 0766-82-2959
FAX 0766-82-2959